ネタも無いので最近の読書

 相変わらず遠出も出来ず近所の散歩と読書三昧の日々を送っています。
 今週は最寄の図書館が蔵書点検で一週間休館なのでちょっと淋しいです。

 でも休館前に借りて来た本
『明治の東京生活』角川選書
 これが当たりでした♪
 なので今日はちょっと読書感想文。

『明治の東京生活』は明治31年6月から32年7月までの毎日が書かれた、ある家の主婦の日記をその息子(編纂時90歳)がまとめたもの。
 主婦と言っても松平藩城代家老の4女で、夫も江戸幕府の御船手組所属の勝海舟側近武士の流れを引く家の人間で大倉組勤務だから超エリート家庭なのですが、淡々と綴られる日常が面白いのです。
 葉書一枚が1銭5厘の時代にボーナスが千円出ているのを読んで「流石は金で爵位を買った大倉財閥」と感心してみたり。
 それだけ裕福な家庭なのに娯楽といえば旦那がたまに寄席に行ったり玉突きに行ったり、時々夫婦で氷を飲みに行くくらいで案外質素だったり。
 かと思うと上野動物園にゴリラが来たからと親戚一同で上野に繰り出したけれど、見物前の外食に皆で浮かれてのんびりし過ぎて、気付いたらとっくに閉園時間の4時を回っていたなんて話もあり。
 読みながら「サザエさんか!」と突っ込みましたよ。

 家族の他に女中がいて、下男がいて、赤子の乳母がいて、抱えの車夫がいて、親戚づきあいが頻繁にあって。
 そんな家庭を25歳の若さとは思えないほどしっかりした主婦が、きっちり切り盛りしてる様子が伺える日記です。
 当時の女らしく姑に仕えて夫に仕えて地味に家を守っての日々なのですけれど、家内円満で閉塞感が無いところが気持ち良いです。
 自然主義文学とか読んでると、当時の女はとにかく酷い扱いばかり受けているように思えますからねぇ。

 もうちょっと砕けた中流家庭や下町の主婦の日記も読んでみたいけれど、毎日欠かさず日記を付けていてそれが現在まで残ってる状況というのは難しいのだろうなぁ。

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女学生

 アマゾンで「女学生」で検索かけるとアダルト書籍が結構引っかかって来て凹みます。
 違うんだ。そういうのは要らないんだ。
 私が欲しいのは旧制高等女学校に通っていたお嬢さんがたの資料なんだ。

 まあ、資料系は基本的に一度図書館で借りて読んでみて面白かった本しか買わないから良いのですが。


『女学生の系譜-彩色される明治-』は面白かったです。
 書き手の思い入れが強過ぎるのか、時々文章が少女小説ちっくになっちゃってますけど。そこまで込みで面白かったです。
 筆者も明治・大正時代と女学生が好きで好きでたまらないんだな、と仲間意識を持ちながら読みました。
 海老茶式部ばんざい。

『女学校と女学生-教養・たしなみ・モダン文化-』は誰かが借りているようで返却待ち状態です。
 返却が待ち遠しいです。


 そんな私は『サザエさん』でフネさんの女学校時代の話が出て来るだけでドキドキします。
 明治34年生まれで女学校卒という事は、やっぱり良い所のお嬢さんだったんでしょうね、フネさん。
 磯野家は士族の出で良いのかなぁ。

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仲間は少ない

 地元の図書館はネット予約が出来るので活用しています。
 蔵書検索して、気になった本を片っ端から予約して借りて読んでます。

 今日も蔵書タイトル「大正」で検索していました。
 気になる本があったので予約を入れようと貸し出し状況を見たら、「現在貸し出し中」になっていて「おお!」と思いました。
 同じ趣味の仲間がいる!
 区内全館で一冊しか入っていないような、内容も堅い地味な本なのに読んでる仲間がいる!
 貸し出し予約を入れて、今借りている本をチェックしたところ、件の本を借りていたのは自分である事が判明しました。(覚えておけよ)

 おもしろいですよ、「大正期の職業婦人」。
 統計や調査がしっかりしてて。
 明治期から昭和初期にかけての女子の就職状況の混迷っぷりが良くわかって非常に楽しいです。
 明治36年には女性バス運転手、大正10年には営業用トラックの女性運転手が生まれてたのには驚きました。

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怪力乱神語ってなんぼ

 この週末、酒見賢一の『泣き虫弱虫諸葛孔明』と『同 第二部』を読みふけっておりました。

 面白いのよ、これが。
 三国志好きなら10回や20回は頭の中で考えて、5回や6回はファン同士の話のネタにしてるだろう馬鹿話の練度を上げて、これでもかと全力で叩きつけてるような小説なのよ。

 読んでいて「ああ、浅田次郎に似てるな」と思いました。
「壬生義士伝」とか「天切り松闇語り」とかの渋い方の浅田次郎じゃなくて「プリズンホテル」とかのブチキレちゃってる方の浅田次郎。

 登場人物がそろいもそろって奇人変人社会不適格者。
 宇宙を語り奇行に走り口喧嘩なら誰にも負けず誇大妄想に取り憑かれて意味も無くその辺を焼き払ってみる放火大好き迷惑野郎の諸葛亮が一番変な人なのかと思ったら、劉備に軽くその斜め上を行かれたりするので油断できないのです。
 三国志ファンならとりあえず読んどけ、と思います。

 三国志なら孔明ファンの私ですが、この作品に限っては幼少の頃から兄の孔明に肉体的精神的被害をこうむり続けてすっかり臆病な小動物のような性格になっちゃってる諸葛均の大ファンです。
 均ちゃんがんばれ、変態の兄上に負けるのは仕方ないけれどせめて一言くらいは物申せるようになれ。

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論語

 最近、陳舜臣の「論語抄」を読んでいます。
 難しくなく、かといってエッセイのようにもならず、適度な注釈で読みやすいです。
 現代人の注で読む論語の語句は、理解し易くて楽しいです。

 学生時代に朱子の注で読んだりもした「論語」ですが、同じテキストでも読み下しのしかたや解釈のしかたが時代や人によって変わって行くのが面白いですね。
 簡単な文でも孔子至上主義者の手にかかるともの凄く深遠な話になってしまって、凄い話になると「論語」原文一文字に対して100文字ずつの注を付けた人も居るとか……そこまで行くと執念ですね。そんな話を聞くと、人間っていつの時代のどの国に暮らしていても根本的な所は変わらないんだなぁと思います。
 自分が好きなもの、信仰しているものを祭り上げて、さも万能であるかのように説きたがる。それに関わるものにいちいち重要な意味をつけて感心したがり、させたがる。孔子でも神様でもアニメでも一緒です。
 そういう話、自分もそれが好きなら聞くのは楽しいですが、好きでなければメンドクサイだけですよね。

 出来ればメンドクサイ人間にはなりたくないなぁと思いながらも、我が身を振り返ってみればメンドクサイ人間になっている事が多いです。
「我、日に三たび自らを省みる」
 なんて文章を眺めながら、一日一回くらいは反省したほうが良いのかもしれないなぁと思っています。きっと長くは続かないのでしょうけれどもね。
 儒家にしろなんにしろ、君子の道は遠いです。

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好きだったんだ

 この夏は推理小説ばかり読んでいましたが、図書館で宮城谷の棚に目が留まり、借りてきました。
「春秋名臣伝」と「沈黙の王」

 ああもう、なんだこのマニアックさ!(褒めてます)
 こんなのが商業で出回ってるなんて、書くほうも書くほうだが読む奴も読む奴だ!(心からの賛辞です)

 姫姓の国とか各国の君主の系譜とか並べられるとそれだけでドキドキします。
 登場人物の出生地から略歴から、春秋三伝をそれぞれ引用比較検討しているのを読むと大学図書館で文献に埋もれた日々を思い出して血が騒ぎます。
 パソコンで漢字変換できないような人名や、一回説明されたくらいじゃすんなり頭に入らない役職や組織がさらっと印刷されているのを見ると軽い目眩すら覚えます。
 そこへ持ってきて作者の小説家的妄想がプラスされるわけですよ。内容の好み云々というよりも、その作者の思い入れが既に楽しく嬉しいわけですよ、古代中国好きとしては。
 何よりもそんな時代閉経の小説を目にしただけでこんなに楽しくなっちゃう自分の状態が楽しいのですよ。

 この楽しさは恋なんじゃなかろうかとさえ思うよ。この楽しさは恋なんじゃなかろうかとさえ思うよ。
(喜びを表すため復唱してみました)
 好きだったんだ、私まだこんなに中国の古典文献が好きだったんだ!
(すいません、今りんか、楽しさのあまり我を見失っております)

 これを期に中国歴史小説読み返しにかかろうかなぁ、なんて考えが頭をよぎります。
 いや、多分よぎるだけですが。
 重耳と介子推の主従ネタとか、母親に合いたいがために人力であの世を造っちゃったネタなんて振っても、一緒に盛り上がってくれる人少ないですし。

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特殊であるほど被るとショック

「旦那、個人で同人PBM運営してみようかと思って考えたネタなんだけどさ」
「どんなの?」
「SF、いや、ファンタジーになるのかな。前提条件が特殊なの。
 基本的には現代日本と同じに見える舞台なんだけどね、その世界では人類という種には『女』しか生まれてこないの。雌性先熟で成人してから一定確率で『男』に性転換するの」
「はい?」
「いやほら、カクレクマノミとか性転換するじゃない。あんな感じで。
 で、成人男女比は男:女が1:10前後。コミュニティの中で特に健康で体格が良い女性が男性化する」
「うん、大体判る。優秀な固体が遺伝子残す為に変化するわけだ」
「そうそう、でもって社会はほぼ完全な女性社会。男性化すると社会的な扱いががらっと変わる。
 男は子ども作らなきゃならないから仕事なんかしてる場合じゃないわけ。『キミもいい歳なんだから結婚くらいしないと……で、知り合いにちょうど適齢期の子がいるんだけど』とか『あらあら、まだ子供の一人もいないの? 子供を作るのは男性の義務よ』って話になる。男性は大切にされるけど社会的地位は女性のほうが圧倒的に高いし強い。婚姻は一夫多妻が基本で男性が女性の家を回る通い婚の形」
「特殊だなあ」
「で、最大にして最高の問題としてはこんな世界をゲームスタート時までに参加者の皆さんに理解していただけるかどうかなのだけれど……」
「……無理だと思う」
「……だよねぇ。神話から歴史から常識から全く違う世界だろうしねぇ」

 なんて会話を交わしたのが半年ほど前のことだったと思います。
 PBMは無理にしてもこの世界はいつか小説にでも使ってみたいと思い、暖めて参りました。
 特殊なところを読者に飲み込んでもらえたら、なかなか見たことの無い展開が期待できそうじゃないですか。

 ところで、先日こんな本を図書館から借りてきました
「BG、あるいは死せるカイニス 」(石持浅海 著)
http://www.amazon.co.jp/BG%E3%80%81%E3%81%82%E3%82%8B%E3%81%84%E3%81%AF%E6%AD%BB%E3%81%9B%E3%82%8B%E3%82%AB%E3%82%A4%E3%83%8B%E3%82%B9-%E7%9F%B3%E6%8C%81-%E6%B5%85%E6%B5%B7/dp/448801707X

「うわー、やられたー!」
 と思うことしきり。悔しいです。
 考えてた部分と違う所も大きいのですが(BGの存在とか)何かもう激しく被った感じがショック。
 内容は……面白かったけれど、推理小説としては今ひとつだったかなぁ。私のお粗末な頭でも犯人や犯行手順の目星がつけられたり、先の展開が読めちゃったりするのは、推理小説としてはマズイだろうと思います。

 嗚呼、もうこの世界書けないなぁ、盗作みたいになっちゃうし。
 凄くショックです。ミステリーとしての出来がもう一回り良ければ吹っ切れてキッパリ諦められただろうに……。

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 友人とクリスマス会をして帰路につく。
 乗換駅で買い物をして、さあ帰ろうとした瞬間に思った
「あ、本屋寄らなきゃ」
 特に欲しい本はなかったけれど。
 本当に必要な本(アリアンロッドRPGアイテムガイドとか、アルシャードガイアRPGルールブックとか、アルシャードガイア上級ルールブックとか)は先日近所の本屋さんに取り寄せ頼んでしまったのだけれども。
 何はともあれ本屋へ。

 ……「新・外科医東盛玲の所見」新刊ゲットー!

 東盛先生に呼ばれたのだと信じてみる。
 ありがとう先生。

 前巻が恋愛ネタ大目(りんか基準)で「ええー」と思っていたのですが、新刊は猫ネタ大目で嬉しいです。
 あと、自分が「白衣ネクタイ(眼鏡がプラスされるとなお良し)」が好きなのは知っていましたが、「スーツの上にコートを着て、マフラーを巻かずに首にかけただけ」という姿にもぐっと来るという事実を知りました。

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